昼寝で午後の睡魔を撃退しようとしたのに、いざ昼休憩が終わるとなるとなかなか起きれないことはありませんか?
昼寝から起きれたとしても頭痛がしたり、眠気が残ったりして思うように仕事がはかどらないことも。
実は、昼と夜では睡眠の方法が全く違うのです。昼寝の方法を間違うと日中のパフォーマンスは向上するどころか、逆に効率が下がってしまいます。
本記事では昼寝で起きれない原因や昼寝のコツに加え、昼寝が睡眠負債の返済に有効な理由もご紹介します。
ぜひ最後まで読んで正しい昼寝のコツを身につけて、明日から有意義な昼休憩にしましょう。
昼寝で起きれない原因は時間だった!?

昼寝でなかなか起きれない主な原因は、眠る時間です。
実は、昼寝に最適な時間は15分~20分。
昼休憩は有限です。毎日の仕事や勉強で疲れていると、できるだけ長く休みたいと考えてしまいますよね。
ところが昼寝は、30分以上寝るとなかなか起きれなくなってしまうのです。
これは、レム睡眠とノンレム睡眠の切り替わるタイミングに秘密があります。
レム睡眠とノンレム睡眠
レム睡眠とは、寝ている間でも脳が活発に働いている状態です。脳の記憶を整理したり定着させる役割があります。
一方ノンレム睡眠は、脳が完全におやすみモードの状態です。疲れた脳やか身体の疲れを回復させています。
個人差はありますが、人間の睡眠周期はおよそ90分間隔です。
人は眠りにつくと、まずはノンレム睡眠からはじまりやがて深い眠りへ。60分ほどで少しずつ眠りが浅くなりレム睡眠へと切り替わります。
10~30分ほど続いたレム睡眠は、またノンレム睡眠へ…という具合に、私たちはレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返して毎日眠っているのです。
このような睡眠のメカニズムを概日(がいじつ)リズムといいます。
夜はもちろんよいのですが、昼寝の際にこの概日リズムを繰り返すと、いよいよあなたの脳は本格的な睡眠を求めてしまいます。
午後の就業前になかなか起きれないのは、昼寝に時間をかけていることが原因です。
昼寝からスムーズに目覚めるためには
昼寝は、レム睡眠時に目覚めることで、すっきりと起きれます。
覚醒するには、2回目のノンレム睡眠が来る前に目覚めることが大切です。
レム睡眠がノンレム睡眠に切り替わるのは10~30分間隔。浅い眠りでうとうとしている半覚醒状態がレム睡眠です。
小さな物音でも起きやすいので、目覚めの時間にはぴったりといえます。
正しい昼寝のコツ

昼寝には、ちょっとしたコツがあります。ポイントは以下の4点です。
- 15~20分後にアラームをセット
- 昼寝の時間帯は14~16時
- 座ったまま寝る
- 寝る前にはカフェインを摂取する
昼寝は、夜に寝るときとはちがいます。しっかりとポイントをおさえて昼寝すれば、目覚めもすっきり爽快に。
さっそく、昼寝のコツを順番に見ていきましょう。
15~20分後にアラームをセット
慣れないうちは、アラームをかけておくことがおすすめです。慣れてくると、身体が時間を覚え、アラームなしで起きれるようになります。
また、昼寝の前に「〇時に起きる」と自分自身に暗示をかけてから寝るのも効果的です。
昼寝は、15~20分の短時間でじゅうぶん。昼休憩の大半を昼寝につかうことはかえって逆効果。
夜の睡眠のように本格的に寝るのではなく、脳を休ませて疲れを回復させることが昼寝の目的です。
軽い睡眠でもリフレッシュできますよ。午前中に頑張って働いたあなたの脳を休ませてあげましょう。
時間帯は14~16時
お昼をすぎると、とにかく眠いですよね。とくに14時をまわったあたりは睡魔との戦いが繰り広げられているのではないでしょうか。
あなたの環境によっては、時間を限定して昼寝をするのは難しいかもしれません。
時間帯はあくまでも目安。必ずしも14~16時の時間帯にこだわる必要はないのでご安心くださいね。
というのも、夜の就寝時間や朝の起床時間によって推奨される昼寝の時間は変わります。
睡眠と覚醒のリズム
睡眠と覚醒にはリズムがあります。人間の体内時計は、24時間よりも少し長いのですぐにズレてしまいます。体内時計のズレを修正するのがメラトニンです。
メラトニンは、光によって体内時計を調整する睡眠ホルモンです。あなたの体内で夜間に分泌され、朝日を浴びることで減少します。

引用:武田薬品工業株式会社
メラトニンが減少すると、身体は覚醒モードになり眠気がなくなります。
日中にくる眠気のタイミング
個人差がありますが日中に眠気がくるタイミングは、夜に就寝した時間から数えるとおよそ15時間後。
睡眠と覚醒のリズムが切り替わるタイミングは、約8時間です。
たとえば前の晩、23時に就寝して朝6時に起床すると、8時間後の14時ごろに眠くなります。
その日の就寝も考慮すると、昼寝は遅くても16時までには終えましょう。
座ったまま寝る
意外かもしれませんが、昼寝は姿勢も重要です。
夜、本格的に眠るときのように横になると、起きたときに偏頭痛に悩まされることも。
偏頭痛はずきずきとした痛みで、急激に血管が拡張することで起こる頭痛です。
横になることで身体は夜の就寝だと勘違いし、中途半端な睡眠として認識してしまうのです。
また、座って昼寝をするときは頭を固定させましょう。
頭がぐらつくと緊張性頭痛になり、頭全体や首を絞めつけられる鈍痛が昼寝から目覚めたあなたを襲うこともあります。
寝る直前にカフェイン摂取
カフェインの効果は摂取してから約20~30分後。昼寝の直前に飲むものとしては緑茶や紅茶、コーヒーなどがおすすめです。
ちょうど起きるころにはカフェインが効いて、あなたの目覚めをサポート。
昼寝からすっきり起きれたら、午後からの仕事にも集中できますね。
昼寝は睡眠負債返済の効果も!!

お金でいう借金のように、睡眠にも負債があります。
本来あなたが必要とする睡眠をしっかりととれていなければ、睡眠負債はどんどんたまっていくのです。
ずっと疲れがとれず、日中もけだるさが残ってつらいですよね。
昼寝をすることで、疲労が身体に蓄積された状態は消化可能です。夜の睡眠がじゅうぶんにとれていなくても、昼寝によってカバーできます。
また、慢性的な睡眠負債は心筋梗塞や脳梗塞などの大病を引き起こすことも。
身体は資本。あなたの健康がかかっているのですから、積極的に昼寝を取り入れて過ごしたいですね。
まとめ
![「公園で伸びをする女性」の写真[モデル:yumiko]](https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/kaigoIMGL7634_TP_V.jpg)
今回は昼寝のコツや睡眠のメカニズム、睡眠負債について触れてきました。
- 昼寝と夜の睡眠は違う
- 睡眠のメカニズムを利用し昼寝からすっきり目覚められる
- 昼寝には寝る姿勢や時間などコツが必要
- 正しく昼寝をすると睡眠不足が解消される
昼寝のコツは掴めたでしょうか?睡眠のメカニズムを利用して昼寝を日課に取り入れると、あなたのライフスタイルはよりよいものになりますよ。
昼寝が日課といえば、あの国民的人気キャラクターと一緒に暮らすメガネの男の子を連想してしまいますね。
もしかしたら彼もまた、自分をとりまく不思議な日常に睡眠負債を抱えているのかも…??なんてことはないかもしれませんね(笑)
あなたの健康のためにも午後の憎き睡魔を打ち負かして、明日から昼寝を取り入れましょう!
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