「あぁ、昨日も眠れなかった。」なんて、あくびをしながら過ごしてはいませんか。不眠症状が続くと、日中の仕事や家事、勉強などの様々な活動に支障をきたしてしまいますよね。
現代人は日常生活のストレス、電子機器の使用時間が増えたことにより、夜ぐっすり眠れない人が多いそうです。
その対策として挙げられるのが、寝る前にカモミールティーをはじめとするハーブティーを飲むことです。でも、そもそもカモミールって一体どんなもの、そしてどのタイミングで飲めば効果があるのでしょうか。
この記事では、カモミールティーの特徴や効果を最大限に引き出すポイントなどを紹介していきます。
カモミールってこんなハーブ
カモミールにはジャーマン種とローマン種の二つがあります。一般にお茶として使用されているのはジャーマン種で、ローマン種は渋みが強いのでお茶にはあまり適さないそう。
そんなカモミールですが、その人類との歴史は古く、約4000年前のバビロニア時代にまでさかのぼります。
当時から熱病や鎮痛、婦人病の治療に民間薬として利用されていたようです。あの世界3大美女と謳われたクレオパトラもカモミールティーを愛飲していたとのことですよ。日本には江戸時代末期にオランダによってもたらされたとされています。
私の庭にもカモミールが咲いているのですが、まめにお世話せずとも元気に育ってくれます。一度植えると翌年は倍に増えてしまうくらい生命力が強く、庭からはみ出した分を刈ったくらいです。
このように特別手入れをしなくても、手軽に手に入ることから、高貴な身分の方から民間人まで、長い年月の間親しまれているのも納得ですよね。
カモミールティーの効果

睡眠導入効果
カモミールティーには睡眠導入効果があり、副交感神経を優位にして、体も心もリラックスさせてくれます。カモミールに含まれるアピゲニンと呼ばれる成分が、興奮した自律神経を整えてくれるのです。
それだけでなく、カモミールには青リンゴのような、はたまた、ほし草のようなハーブ特有の香りがあります。個人的には香りを嗅ぐと、どちらかというとリンゴよりも牧草のイメージが広がってきます。
実はこの独特な香りにも深い眠りへと導くポイントがあるんです。
カモミールティーを淹れたカップの蒸気を嗅ぐと、睡眠薬に似た効果が得られるのだそう。というのも、アロマの香りが脳を通じて自律神経やホルモンに伝わり、体の不調を整えてくれるからなんです。
アロマテラピーでも、オイルの塗布だけでなく、香りを嗅ぐだけでアロマのリラックス効果が得られることが実証されています。
自律神経が優位になっていると気持ちが高ぶって眠れないので、寝る前にお茶で一息つくのは、眠気を誘うのにはまさにもってこいですね。
痛み止め効果
アピゲニンことフラボノイドは、脳内のGABAという神経伝達物質とくっついて、筋肉の緊張を緩めることで痛み止めの効果も発揮してくれるそうです。
思春期の頃、生理痛が重くて寝つけずに痛みが和らぐのを待っていると「眠れないならカモミールティーを飲みなさい、楽になると思うよ。」と母に言われたものです。
食べ物や薬草に含まれる天然の成分なので、安心ですし、薬のような副作用がほとんどないと言われているので、家の棚のお茶コーナーの定番にするくらい気に入っています。
抗炎症効果
また、カモミールにはアズレンと呼ばれる抗炎症作用のある成分があります。アズレンは粘膜の保護や肌荒れ防止に役立ち、アレルギーの症状緩和にも効くそうです。
寝る前の一杯を習慣化してしまえば、不眠も肌トラブルも解決できそうですね。
飲むと効果的なタイミングは
カモミールティーを飲むと寝つきやすいことが分かりましたが、どのタイミングで飲めばよいのでしょうか。
最も効果を感じやすいと言われているのは、寝床に入る1時間ほど前に飲むことです。
それだけでなく寝室の照明も暗めに設定したり、スマホの画面を極力見ないようにしたりとあらかじめ入眠準備をしっかりすることで、お茶の効果を感じながらリラックスできるでしょう。
個人的には、飲み方で寝つきに大きく差が出ることが分かっているので、タイミングには気を付けています。
私自身、1週間に2つの飲み方を代わる代わる試すという実験をしてみたことがあります。2つのやり方とは、寝ようと意気込んで寝る直前にガブガブ一杯を飲み干した場合と、ゆっくりと香りを楽しみながら味わって飲んだ場合、どちらが早く眠くなるかというものです。
一体どちらが早く眠れたと思いますか。結果は言わずもがな、後者です。不思議と、ただやり過ごすように飲むと、全然眠くならなかったんです。
先ほど、カモミールには香りにも優れた効果があることをお伝えしましたね。ぜひ、カモミールティーの入った温かいカップに顔を近づけて、深く香りを吸い込みながら飲んでみてください。
きっと落ち着いた気持ちになってぐっすりと休めますよ。
どんな味がするの
これまでは飲むことで得られる効果についてご紹介してきましたが、実際に飲むとなると気になるのはその味ですよね。
カモミールの香りは、よくリンゴやパイナップルに例えられています。しかし、飲んでみると、さわやかな果実のイメージとは裏腹に少々苦いまたは渋めに感じられる方が多いようです。
といっても、味はほとんど香りから連想できてしまいます。カモミールティーを淹れた時に香る匂いが嫌いでなければ、そのままでも飲めるでしょう。もし「ちょっと飲みにくいな」と思われた方は、スプーン1さじほどのハチミツを加えると優しい風味に変えられちゃいますよ。
飲む前に気をつけたいこと
ハーブと聞いて体に優しいイメージがありますよね。ところが、飲むのに適さない体調の方もいらっしゃいます。
市販のカモミールティ-の中には、紅茶とカモミールがブレンドされたカフェイン入りのものと、カモミールのみのノンカフェィンの2種類があります。
カフェインには覚醒作用があるため、寝る前に飲むものはノンカフェィンの方を選びましょう。眠気を誘う目的で飲む方、授乳中の方は、ノンカフェィンであることを確認しておきましょうね。
またカモミールには、子宮を収縮させる作用があるので、妊婦さんは念のため控えたほうがよさそうです。
さらに、カモミールはキク科の植物です。キクのアレルギーがある方は、避けたほうが安心でしょう。過去にアレルギー反応が出て重症化してしまったケースがあるので注意が必要です。
まとめ
- お茶の原料に用いられるのはジャーマン種
- カモミールティーには、睡眠導入効果がある
- ただ飲むのではなく、香りを楽しむ、じっくりと時間をかけて味わうと、より効果を感じやすい
- ベストなタイミングは寝る1時間前
- 飲むことで痛みの緩和、美肌効果もあり睡眠だけでなく健康面にも良い影響を及ぼしてくれる
- 妊娠・授乳中の方やキク科アレルギーの方はなるべく避けるまたは医師に相談してから飲む
いかかでしたか。カモミールティーには様々な効果だけでなく、心身ともに余裕を持つことで質の高い睡眠を得られるということが分かりましたね。
気になっている方は、今のご自身の体調に差しさわりがないかを事前に確認しておきましょう。その上で、口に合うかどうかぜひ一度試してみてください。
もしかしたら、あなたの周りの素敵な人、デキる人は夜のティータイムを既に習慣化しているかも。あなたも寝る前ティータイムを始めてみませんか。カモミールティーで、寝不足も、体の不調も改善しちゃいましょう。
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